コラム

論理的かどうかは自分では決められない

インドネシア人社員の話が「分かりにくい」のでもっと論理的に考えられるようになってほしいというのはよく聞く要望のうちの一つです。

日本の大手企業では比較的浸透している「ロジカルシンキング」ですが、インドネシアではまだこの考え方は広まっていませんから、共通のフレームワークを理解して使えるようになることは非常に重要です。しかし、いくらきれいなロジックツリーをかけたとしても、まだ「分かりにくい」ということも起きます。それは、その論理が「相手にとってわかるように」なっていないからです。そのため、弊社のロジカルシンキング研修ではフレームワークだけでなく、「伝えたい相手」が何を考え何にメリットを感じるのかをしっかりと分析させます。

例えば、たばこ会社の営業マンは、「あるバーのオーナーにキャンペーンガールが新商品のサンプルを手渡すイベントを実施するように説得する」というお題を抱えていました。彼の最初のストーリーは「キャンペーンガールが手渡すと、多くの顧客がサンプルを手にしてくれて新製品の認知度が上がる」というものでしたが、これは彼にとっては論理的でもバーのオーナーにとっては協力する理由が「分かりにくい」話のままです。「キャンペーンガールが来ると①店の雰囲気が華やかになる→男性客の集客が増える。②サンプルがもらえるとお得な印象が残る→お店のイメージが良くなる」これで、相手に「なるほど分かった」と言ってもらえるストーリーができました。

つまり、論理的かどうかは相手が決めるということなのです。この点を意識すると論理的に話をする力が飛躍的に伸びます。

サイコム・ブレインズ ディレクター/シニアコンサルタント 勝幹子

 

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